派遣から正社員を目指している人は少なくない。そこで一番悩むのが契約との絡み、そして時間の取り方だろう。
派遣は3ヶ月契約の場合が多く、契約満了ではない途中終了は、基本的にはNG。
いざ正社員としての採用が決まっても、契約満了までの2~3ヶ月も待ってもらえないこともあり、途中終了するか、諦めるかのどちらかとなる。稀に更新のタイミングで就職が決まり、期間満了で終了して就職、という人もいるが。
以前も書いたが、派遣スタッフの中には「じっくり就職活動したいから、派遣は終了する」という人がとっても多い。確かに週5日フルタイムで働いての求職活動は大変だから、仕事を辞めて求職活動、と考えてしまう気持ちはわかる。履歴書1枚を手書きで書くだけでもすごーく時間かかるし疲れるしね。
しかし、私は以下の理由で就業しながら活動することを薦めている。
どれも当たり前のことばかりだけど。
1.活動を有利に進められる
離職して無職の人と、いま仕事している人、企業がどちらを採用したいと思うかは明白。
離職してしまうと「相手も納得できる、辞めた理由」も考えないといけないし、「求職活動」はその理由にはならないから。
面接で仕事内容を聞かれるときも、「こないだまでやってた仕事」よりも「今もやってる仕事」の方がうまく説明できるに決まっているし(これは私が説明下手だからそう思うだけかもしれないが)。
2.安心して活動できる
なかなか決まらないとき、定職があって毎日行くところがあり、収入がある、というのは想像以上に安心できるもの。落ちれば凹むのは無職でも仕事してても同じだけどけど、仕事を続けていれば「まいっか」と必要以上に落ち込むこともないし、焦ることもない。面接の交通費や写真代など出費もバカにならないから、貯金を食いつぶす状態だと精神的な余裕もなくなってしまう。
・・・って、大きくは2つしかないのか、と書いてて自分で思ってしまったけど、細かく挙げればきりがないほどメリットはある。
なので、しんどいなーと思っても、是非、就業を続けながら転職してほしいと思う。
それで就職が決まって、万が一、途中終了せざるを得なかったとしても、それまでの働きと人間関係がきちんとしていれば、派遣会社の営業だってわかってくれるはず。
その際のポイントは「×日から来て欲しいって言われたから、○日で辞めさせて欲しい」といきなり言うのではなく「×日から来て欲しいって言われたんだけど、それじゃあ急すぎてご迷惑をおかけしてしまうので、契約満了した○月で可能かどうか、先方と交渉してみます」と言うこと。
派遣会社の営業だって、前者の言われ方じゃ身勝手さにカチンとくるけど、後者なら「じゃあこっちもなんとかしてあげよう」と思うに違いない。
これから正社員で働こうというのであれば、今までの職場に迷惑をかけないという常識をわかっていることや、就職先に交渉しようという交渉力は必須。
事実、私が担当したスタッフさんで正社員としての就職が決まった二人は、何らかの交渉をして、迷惑をかけずに転身した。