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派遣と紹介予定派遣のレベルの差

引継ぎのご挨拶で某企業の人事部を訪問した時のこと。
依頼をいただいている紹介予定派遣の案件の話になり、他社のスタッフさんにNGを出した理由を伺ったら「紹介予定派遣っていうと、こちらとしては派遣とは違うレベルの方の応募を期待しているんですが、派遣でも紹介予定派遣でも、応募してくる方の層が変わらないんですよね」と人事担当者に言われた。

痛いところを突かれた、と思った。
紹介予定派遣は正社員としての採用が前提だから、派遣と同じレベルでは受からないのだ。

「経験がないのは仕方ないとしても、素養は欲しいんですよね」と人事の方は言っていた。

「素養」を辞書で引くと「ふだんの練習や学習によって身につけた技能や知識。たしなみ。」とあるが、人材業界で言う素養は「やったことはなくても、やらせたらできそうな潜在能力」といったところか。
その業務やポジションで求められるのと全く同じ経験や能力があればそれに越したことはないが、それがなくとも、それに近いような業務の経験があるとか、全く経験のない業務を自分で頑張ってモノにしたという経験があるとか。
「経験はないけど、この人にやらせたらできそうだな」と思わせることが重要なのだ。

一言で「派遣」といっても、本当に様々な業務内容や職場環境があるので、「派遣でやっていたら正社員になれない」とは全く思わない。
でも、派遣にありがちな定型業務や、言われたことをやればよいという環境や、誰かからの指示がないと動かない・動けないという指示待ち状態等々で仕事を続けてきた人には、正社員のポジションを獲得するのは厳しいのではないかと思う。
正社員なら、自ら考え、行動することが求められているからだ。

そして紹介予定派遣は、「最初は派遣だけど、働いてみて双方が良ければ正社員に」というシステムに捉えられがちだが、少なくとも企業側は最初から「正社員として採用することを前提」に、高いハードルを設定している。

紹介予定派遣を目指す人は、高いハードルを意識して臨むべき、と思う。
by kumikokubo | 2007-05-21 20:42